安城ライオンズクラブ(安城LC)は1961年(昭和36年)11月、岡崎ライオンズクラブ(岡崎LC)の指導によって結成されました。当時、岡崎LCは3年目の若いクラブで、会長はL畔柳一三、幹事L榊原金之助でした。岡崎LCのエクステンション委員会は大見銛光氏を通じて安城LCの結成を呼びかけました。 大見銛光氏は松井善三郎氏、成瀬徳治氏らと語り合い、その結成の準備に努め、11月にめでたく結成会を行うことができました。
翌年1962年(昭和37年)11月11日、L大見銛光会長、L田中鉄治幹事のもと、41名のチャーター・メンバーは安城高等学校の講堂・啓明館において認承状 伝達式(チャーターナイト)を行いました。当日は天気もよく、一般来賓、ライオンズクラブ関係の来賓、そしてスポンサークラブである岡崎LCをはじめ、豊田LCなどブラザークラブのメンバー、およそ900人のお客様をお迎えしての一大式典となり、安城LCは西三河南部の始めてのクラブとして誕生しました。
ライオンズクラブは地域社会のために奉仕活動をする世界的な団体です。それは慈善団体でも社交団体でもありません。奉仕活動は言うは易しく行うはとても難しいことです。良かれと思ってしたことがかえって仇になってしまうこともあります。地域のニーズに合った奉仕、喜ばれる奉仕こそが、私たちの求めている奉仕活動(アクティビティー)です。それは、あるときは形のある物であるし、あるときは形のないイベント、時間をかけた労力奉仕でもあります。
そしてそのような奉仕活動をする上に必要なことは、1つはメンバーの熱意と協力でありますし、いま一つは財源です。協力できるのもメンバーがお互いに理解し合って仲が良いことが大切です。このために社交団体と誤解され易いと思いますが、お互いの気心を知るまでのお付き合いが必要です。財源はメンバーの積極的な寄付によるか、その奉仕活動を一般市民の方々に理解して頂いて善意の寄付を頂くかです。どんな小さな奉仕活動も、全員で力を合わせて一生懸命にやらないと、うまくゆかないものです。
安城LCも40周年を迎えるまでに、数多くの奉仕活動を続け、クラブとしての成長を遂げて参りましたが、その中で印象的な奉仕について述べてみたいと思います。
1つは、1966~67年(昭和46~47年)L小林和人会長のとき、5周年記念事業の1つとして、ボーイスカウトを結成しました。以後、安城ボーイスカウトは第1団から第4団まで結成され、ガールスカウト結成にと発展して参りました。安城LCとしては、青少年育成事業の一環として、安城ボーイスカウトの第1団、第2団の育成を継続事業として現在まで続けています。
次に、1971年~72年(昭和46~47年)L川澄浅次会長の10周年記念事業として、安城市民会館の前に山本真輔氏の「飛躍」と題する女性のブロンズ像が立てられました。この像には、メンバーL市瀬久裕によって賛歌が捧げられています。
市民の方々にも愛されているこの乙女の像の肌が、雨風によって皮膚病のように汚れるのを見かねて、クラブとしてはときに洗って乙女らしくきれいにしています。これは、形のあるものを寄贈して市民会館前に華を添える奉仕活動と考えています。
さらに、1986~87年(昭和61~62年)L古居毅会長による25周年記念事業は、当時世界的な強さを誇っていた女子バレーボールの日立と日本電装を招いて、11月29日バレーボール招待試合を安城市体育館において行い、合わせて中京女子大学の新体操、市内小学校のマーチングバンド(新田小学校、錦町小学校)の演奏を行って、市民の方々にとても楽しんで頂きました。
また、8月23日にはアメリカ、デンマーク、日本(桜井中学、愛祥中学)3カ国親善ジュニアサッカー大会を陸上競技会において開催して、多数の市民の皆さんに喜んで頂きました。さらに、8月3日早朝より総合運動公園陸上競技場において約2500名の市民の方々のご参加を頂いて、市民ラジオ体操を行い、そのあと、ジャンボクイズゲーム大会で楽しんで頂きました。この年はスポーツを通じての奉仕活動に専念した年でした。これらは無形の奉仕活動と言えると思います。
クラブの奉仕活動(アクティビティー)は多くは単年度のものですが、毎年継続しているものもあります。前途の安城ボーイスカウト第1団第2団の育成助成、そして1983年(昭和58年)L鶴田哲也会長に始まった安城農林高校郷土芸能助成など20年以上も継続している奉仕活動があり、これらは次世代の人々の人間形成に関わる、とても大事な奉仕活動ではないかと感じております。
40年の間、多くの奉仕活動に楽しく参加させて頂いたのも、初めに述べたように、メンバーが日頃から仲良くお付き合いしているからであろうと思います。毎回の例会を楽しく、また、家族例会など小旅行をしたりと、会長、幹事、担当委員会の工夫、苦労が絶えないところです。お陰さまで私たちクラブメンバーは楽しく有意義なクラブライフを送らせて頂いています。
「唄は世につれ世は唄につれ」と言いますが、奉仕活動もまた世の移り変わりとともに変わってゆきます。地域の人に喜ばれる奉仕を尋ねて、これからも頑張ってゆきたいと存じます。
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